2013年8月1日木曜日

データ・データ・データ...

前にも書いた通りこのブログの目的は、
1) 離れている両親に私の無事や生活を届けることが1つ、
2) お友達への近況報告が1つ、
3) そしてこの先このプログラムに参加される方へのレポートが1つ、
4) 今後ウィーンで研究活動をされる可能性がある方へのレポートが1つ、
でしたが、毎日研究にほぼ2/3の時間を費やしているのでどうしても
テーマが研究よりになってしまいすみません。

今日もかもしれませんが研究について書きたいと思います。
私の研究はセンシングによるデータ収集とその解析...というと
分かりやすいでしょうか。
センシングための機材設置も行いますが、データが溜まってきたことと、
時期的にそのデータの分析が最優先事項となってきましたので、
今はそちらを中心に時間を使っています。
どちらかというと私が現在滞在している研究機関も、
より多くのデータを収集し、分析することが主な目的で、
各々の部署で目的(エネルギー政策、人口政策などなど)が違うというスタイルです。

一方が日本で在籍している研究科ではイノベーションを大きなテーマに
抱えているので、私が行なっていることは一見イノベーションなのか?
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、
データの中には多くのイノベーションが隠されていると私は思います。
※研究者の方はほぼそんなの当たり前ではないかと思われると思いますが、
 ここでは敢えてお伝えさせて頂きます。
恐らく研究科では多くの魅力的な課題があり、どの課題に取り組もうか
迷われる方もいらっしゃると思いますし、多くの課題は一見派手に見えても、
実際に取り組んでみると、実は多くは小さな努力の積み重ねであり、
大きく花開くには多くの時間と苦労を伴うと思います。
そこにギャップを感じられている方も多いのではないでしょうか。

修士の期間は2年間、私の研究科のように学部から地続きでなく
新しいテーマに取り組むとなると、修士論文着手まで時間はとても短いです。
その中でイノベーションを起こすことは並大抵のことでありません。
※そもそも何を起こすことがイノベーションの定義にもよりますが。。。
もし自分が取り組んでいるテーマが本当に正しいか?これで間違っていないか?
と思う機会があったら、それは本人にとってとても必要なことだと思いますが、
地道な作業の積み重ねの上にイノベーションが成り立っていることは
忘れて欲しくないなと思います。
恐らく24時間考え続けてある日ふっと現れるものだと思います。
そのようやく出た答えが違ったと思える日が、
また24時間考え続けるとふっと現れると思います。

なのでもし私と同じ研究科(もしくは似たテーマの研究科)で
これで本当にイノベーションが起こせるのか、
もっともっと目立つことをしなくては、と焦る気持ちを抱えている方は、
全く焦る必要はなく、自分が手にしたテーマに対して
じっと向き合えば良いのではないかなと思います。
私が修士だった頃は優秀な人に紛れて私はぽつんとしていたなぁ、
と思ってこのテーマを書きました。
修士を終え博士課程に在籍している今もずっとデータと向き合っていますし、
もし私に幸運が訪れて研究職を手にしたとしても、
ずっとデータと向きあうと思います。
当たり前ですが、議論や発表やプロジェクト進行もありますし、
他にすべきことは山のようにあります。
ですが、基本は自分のスペシャリティを明確にし、
データ分析から自分の考えを固めていくと、
何かを前にした時に必ず勘のようなものが働くようになると思います。


写真はミュンヘンからウィーンに帰ってきた時の夕日です。
普通この文章でしたら朝日ですよね。沈んでどうする。。。